こんにちは「BICYCLE INFO」です
iGPSPORTのサイコンは今までiGS630という、画面サイズ2.8インチのサイコンがフラッグシップでしたが、iGS800という画面サイズが3.5インチのサイコンがデビューしiGPSPORTのフラッグシップになりました。
確かに素晴らしいGERMIN Edgeにそれほど差のない機能で半額以下の価格というかなりコスパの高いサイコンです。
タッチパネルの操作性、カラー液晶の視認性、GNSS(マルチバンド対応)などこれからのサイコンの定番となるかもしれませんね!
今回はそのiGPSPORT iGS800を実際に使用してみてレビューしてみたいと思います。
iGPSPORTとは
iGPSPORTは2012年に中国で設立され、自転車と身体の密接な運動状況を追求し2023年に早くもカラー液晶のラインナップも加えました。
タッチパネルや、GPS(衛星測位システム)に加え、詳細なサイクリングデータの可視化など理想を次々に形にしてくる注目のブランドです。
ガーミンほどの歴史はありませんが、機能やコスパは非常に高いレベルと感じました。
iGS800はiGPSPORT のフラッグシップモデルですが、この装備で50,000円以内というのはちょっと驚異的です!(期間限定amazonクーポン使用)
用途にもよりますが、GERMIN Edgeに非常に近いクオリティーです。
iGPSPORT iGS800のスペック
品名 | iGPSPORT iGS800 |
GPS | GPS. BEIDOU, GLONASS,, GALILEO, QZSS.L1+L5 デュアルバンド |
衛星 | デュアルバンドGNSS、AGPS対応 |
画面サイズ | 3.5inc カラースクリーン |
サイズ | 縦90mm 横60mm 厚21mm |
重量 | 120g |
バッテリー | リチウムイオンバッテリー |
メモリー | 大容量32GB |
稼働時間 | 約50時間以上 |
画面照明 | オート(光センサーによる自動濃淡) |
充電方式 | TYPE-C(データ転送可能) |
タッチスクリーン | タッチパネル(切り替え可能) |
アプリ接続 | Bluetooth 5.0 |
搭載センサー | 加速度センサー、気圧計、光センサー、地磁気、センサー電量計、ブザー |
センサー連携 | ANT+ (ケイデンス、心拍、スピード、パワー、バックレーダー、 電動コンポーネントDi2) |
wifi | ○(ファームウェアアップデート等) |
ナビゲーション機能 | ○ |
バックレーダー | ○ |
電動コンポ | ○ |
防水 | IPX7 |
専用アプリ | iGPSPORT RIDE対応 |
付属する取説は日本語対応ですが、使い方詳細は公式WEBからPDFをダウンロードしたほうがいいですね。
機能が豊富過ぎて、使いこなすには慣れが必要です!
私もまだまだ使いこなせていませんwww
シリコンカバーも付属
iGPSPORT iGS800は万一の落下時の衝撃を和らげてくれるシリコンカバーが付属しています。
ちょっと緩めな気がします。シリコンが厚いからかもしれませんが、デバイス本体にピタピタに密着するタイプとは違うような・・・。
ストラップをハンドルに繋げておけばさらに安心です!(専用ストラップも付属)
カラー液晶は想像以上に見やすい!
個人的な感想ですが、モノクロのサイコンと比べて、カラー液晶はダークモードが非常に見やすく感じました。
特にナビゲーション使用時、ダークモードでMAPのコントラストを上げることで、進むべき道がハッキリする感覚があります。
晴天時に通常モードでは液晶画面への反射や、道と地形のコントラストが弱いので見ずらいく感じる場面がありましたが、ダークモードですと一貫して視認性は良好です。
タッチパネルで操作性最高!
タッチパネル搭載しているiGPSPORT iGS800のタッチ感度は非常に良い感じです。
敏感過ぎたり、鈍過ぎても逆に使いづらくなるタッチパネルですが、iGPSPORT iGS800のタッチパネルはちょうど良い感じで反応してくれます。
もちろん、タッチパネルが好きじゃない方にはボタン式にも変更可能です。
タッチパネルは圧倒的にボタン式より使いやすいと感じるし、タッチパネルの設定中もボタンでの操作が可能です。
タッチパネルをOFFにすることで、ボタン式のみでの反応になります。
位置測位はGNSSマルチバンドに対応
GPSは「Global Positioning System」の略で、衛星測位システムのことですね。
GPSはアメリカの衛星なのですが、それほど精度が高くなく誤差数メートルといったところです。
iGPSPORT iGS800は日本の衛星QZSS(みちびき)にも対応しており、位置測位の誤差数センチと言われていますからより正確なナビゲーションが可能です。
さらにiGPSPORT iGS800はGNSSマルチバンドに対応しており、2つの周波数帯を使用することができます。これにより悪条件での位置測位もさらに正確なものとしています。
Bluetooth・ANT+・Wi-Fi対応
心拍センサー、スピードセンサー、ケイデンスセンサーなどはANT+を使用し、ファームウェア更新や、オフラインマップのダウンロードにはWi-Fiを使う設定です。
持っていないので今回は試すことができませんでしたが、Di2やバックレーダーにも対応していますので、サイコンとしてはフル装備に近いですね!
ステムやハンドルに取り付けるアタッチメント付き
iGPSPORT iGS800にはステムやハンドルに取り付けるアタッチメントが付属しています。
しっかりと固定させるため、ハンドルがエアロタイプだと寸法や形状的に装着できない場合もあります。
アタッチメントの下にゴムの振動吸収材を組み合わせゴムバンドで固定する簡易的なものですが、十分実用的です。
ただやはり、ロードバイクですと前傾が強くなりますので、ハンドルより前方にサイコンが取り付けてあるほうが視線移動も少なく安全かと思います。
iGPSPORT iGS800のサイズ感
iGPSPORT iGS800はこれだけの高機能な装備を搭載し、スクリーンは3.5インチありますが非常にコンパクト。
2インチ台のサイコンと比べれば多少重量はありますが、スペックを考えればかなり軽量です。
3.5インチのカラー液晶ですので、モノクロ2インチ台のサイコンと比べると一回り大きいかんじです。
電源はUSB TYPE-Cですので汎用性も高いです!
IPX7ですので雨天のライドも問題無し
iGPSPORT iGS800は急な雨降りや、グラベルのような埃も問題の無いIPX7ですから、気にせずライドすることができます。
iGPSPORT RIDE アプリ
iGPSPORT iGS800はオリジナルアプリの「iGPSPORT RIDE」アプリに対応しています。
サイコンとアプリを同期させておけば、ライドしたデータもアプリ上で細かく確認することができ、電話の着信やLINEの通知などもiGS800に音とともに表示されます。
LINEなどSNSアプリを選択している場合、下の画像のようにメッセージの内容まで走行中に着信音と共に表示され非常に便利にできています。
「スマート通知」から各種通知の設定ができます!
表示項目をカスタムできる
iGPSPORT iGS800は150以上のサイクリングデータを表示することが可能!
しかも、どんな順番で何のデータを表示するかまでカスタムすることができます。
設定したページは左右にスワイプ、または右側面の物理ボタンでも変更可能!(オートでのページ送りも可能です)
下の画像でもわかるように最大で9ページ、表示ページ数まで自由にカスタマイズできるのは非常に便利ですよ。
ロングライド対応バッテリー
カラー液晶で驚くことにこのiGPSPORT iGS800は50時間以上のバッテリー持続を実現しています。
2日間点けっぱなしでもOKな持続時間ですからロングライドもへっちゃらですね!
ナビもひろい、バックライトもつけたまま、照度も80%固定のテストライドで、ライド中も止まっては設定の繰り返しで約100kmを2日間ほど走りましたが、バッテリーは69%でした・・・。
これは公称通り50時間保つかもしれませんね!
しかも1.5時間で急速充電に対応しているのも魅力的です。(5V/2A 10w)
iGS800にルートを設定してみる!
ナビ付きのサイコンでルート設定をする場合、.gpx(ほかにも種類はありますが、一番メジャーかな?)という拡張子のファイルでルートを表示しています。
サイコンの価格が安くなると、ナビ機能を使用するために.gpxファイルをパソコン等で作り、そのファイルをサイコンに入れる作業があるのですが、iGPSPORT iGS800はアプリ上でルートを設定して、そのまま iGS800にダウンロードできるようになっています。
ただアプリ上でルートを作りダウンロードできるのですが、スマホ上で作るので大きさに限界があり、作りずらいかなと思います。
大きなタブレットなら問題なく制作できますね!
アプリ上で作るルートは、なんとなく自分の「ここを通りたい」というイメージ通りのルートにはなかなかなりませんので、私はGoogleMapで好きなルートを作り.gpxファイルにしてサイコンに入れています。
GoogleMapで.gpxファイルを作るには?
今回は私が一番使い慣れているGoogleMapを使い、ルートを作り.gpxファイルをiGS800に入れる方法をご紹介します。
ちなみにご紹介しているのはAndoroid OS14ですが、理屈はiPhoneでも変わらないと思いますのでご参考まで!
- 1パソコンのGoogle Mapでルートを決める
自分の走りたいルートをパソコンのGoogleMap上で作ります。(全く知らない場所へのルートなら「iGPSPORT RIDE」 アプリ上でルートを作りiGS800にダウンロードする方法が一番簡単です!)
- 2Google Mapで出来上がったルートのURLをコピーする
今回は東京の「国立競技場」→「味の素スタジアム」22kmのルートを作ります。
- 3mapstogpxというサイトにURLをコピペする
英語サイトですがアカウント制作しなくてもダウンロードできます。目立つピンクの中は「寄付をお願いします」という内容ですが、寄付はしなくても大丈夫です。もちろん寄付できる方は寄付してあげると良いと思います。
検索ボックスに先ほどGoogle MapでコピーしたURLをコピペして「LET’S GO」をクリックすると、作ったルートの.gpxファイルがデスクトップにダウンロードされます。
これでパソコンのダウンロードフォルダかデスクトップに「test_map.gpx」というファイルがダウンロードされました!
.gpxファイルは、今回わかりやすいように「test_map」という名前にしました。
出来上がった.gpxファイルは、iGS800に直接ではなく一度「iGPSPORT RIDE」アプリにコピーしてから、iGS800にダウンロードします!
- 4スマホのアプリに.gpxファイルをコピーする
出来上がった.gpxファイルを「iGPSPORT RIDE」アプリにコピーするので、スマホをUSBでパソコンと接続します。
スマホにインストールしてあるアプリ「iGPSPORT RIDE」に直接コピーできると思ったのですがフォルダを開いても、それらしきフォルダが見当たらないので、ダウンロードフォルダにコピーして、それを「iGPSPORT RIDE」で開く方法にしました!
ダウンロードフォルダにコピーして、それを「iGPSPORT RIDE」アプリで開くことにします。
- 5スマホのダウンロードフォルダを開く
- 6「test_map」ファイルを選ぶ
種類はドキュメントを選択
- 7「iGPSPORT RIDE」アプリで開く
確認画面が出るので「確認」をタップ
- 8test_map.gpxを開くことができました!
右下のダウンロードボタンでiGS800にダウンロードします。
この時、必ずiGS800とアプリは接続している状態じゃないとダウンロードできませんので注意! - 9test_map.gpxが入っていれば画面に表示されます
iGS800にtest_mapが表示されていればOK!
行き先をアプリ内で入力してルート検索された通りのルートを使用する場合は、アプリのみで完結でき、あとはiGS800にダウンロードするのみです。
今回紹介したのは、「自分の好きなルートで行きたい」、「寄り道したルート」、「多分わかるけど念の為のナビ」を作りたいなどの時、Google Mapで制作した.gpxファイルをiGS800にダウンロードする方法です。
iGS800は高機能なサイコンなので慣れるまでは手こずりますが、表示できる数値やナビゲーションなどロングライドから、トレーニングまで全てカバーできるサイコンでした。
リルートしてくれるので道に迷うことはない
ナビゲーション機能があるサイコンは沢山ありますが、mapをダウンロードしてオフラインでも使えるサイコンはかなりハイエンドな機種になります。
しかしこのiGS800はそれが可能!
ルートを外れても、しっかりリルート(ルート再検索)をして画面表示をしてくれます。
コースを外れると「コース外れ」というメッセージの後、設定ルートへのリルートをしてくれます。
緑の実線に矢印が重なったところが推奨ルートで、外れると赤の点線にて推奨ルートまでのナビをしてくれます。
iGPSPORTのiGS800を使用してみて
今までここまでの多機能サイコンを使用して来なかったので、慣れるまでには時間が必要と感じました。
自分のライドパターンって大体は決まっていると思いますので、初期設定さえ決めてしまえば、あとは全自動で項目を表示してくれますからサイコンは多機能にこしたことは無いと思います。
レーストレーニング、ヒルクライムなどほぼ全てのトレーニングメニューに対応しています。
優れているところ
・なんといってもハイエンドサイコンが実質売価で50000円以内で、ガーミンの半分以下!
・タッチパネル感度と操作性
・VO2 maxが測定できる
・とにかく表示項目が豊富
・バックレーダー、Di2表示対応
VO2 maxが測定できるのは、おじさんな私には非常にありがたいのです。
VO2 maxとは、体重1kgあたり1分間で、どのくらいの酸素を取り入れることができるかの指標を可視化したもので、自分の運動能力(有酸素能力)を客観的に判断することができます。
これは平均値を表示しているので、本当はもう少し高いです・・・。(汗)
気になったところ
・機能が豊富なので、もっと詳しい説明書が欲しい
・画面の反射が気になる
・ダークモードにしないと道路が見ずらい(特に快晴時)
とにかくiGPSPORTのiGS800は表示できるメニュー項目が非常に多く初心者〜ガチ系の方まで十分満足できる機能満載、予算も他のハイエンドサイコンと比べれば半額以下という超コスパなのでハイエンドサイコンをご検討の方にはおすすめです。