
こんにちは「BICYCLE INFO」です
2020年式リアクト4000の軽量化がやっとクランク周りまできました!
前回、標準で付いてるクランクのFSAゴッサマーを取り外しについて書きましたが、このFSAのクランクのおかげでBB(ボトムブラケット)も交換しないといけないことに・・・。
しかもプレスフィット(圧入タイプ)のBB386という規格。
シマノのアルテグラのクランクを取り付けるために、このプレスフィット(FSA製の圧入タイプ)のBB386を交換しなければいけなくなりました。
標準で付いてるクランクのFSAゴッサマーのクランクシャフト径は24mm、シマノも24mm。
だったら今のBBでいけるじゃんなどと思っていたら、大間違い!
FSAのほうが0.05mmくらい細いみたい!!!!
クランクって、すごい正確なクリアランスで組まれているので、この0.05mmの違いでシマノのクランクをそのまま入れようとすると入らないのだそう!(圧入するように叩き込めば入るらしいwww)
そんなことになるなら、いっそのことBB386も交換することにしました。
今回はTOKENのプレスフィット(圧入タイプ)BB386のシマノクランク24mm用に交換します。
専用工具が必要なのですが、多分それほど出番がないので、圧入・取り外し両方できる安価なツールにて挑戦!
セラミックベアリングでもないのにamazonは高すぎるので、楽天にて購入してます!

まずは専用工具から
BB(ボトムブラケット)でプレスフィット(圧入タイプ)を外すには専用工具が必要なんです。
一番安価だと、フロントフォークの圧入タイプのヘッドセットを外す時に使う、先の広がった鉄パイプで叩き出す工具が一番安いです。
でも、アルミフレームとかならいいのですが、カーボンとなると叩くという行為がちょっと心配じゃないですか?
でも探したらありましたね、「スーパービー」というメーカーの専用工具!
それほど出番のある工具でもなさそうなので、安いのでこの工具をポチりました。
ACRZ BB2430 (スーパービー) プレスフィット専用工具
このACRZ BB2430 (スーパービー) プレスフィット専用工具ですが、ほとんどの規格のBBの圧入と取り外し(圧出?)ができる工具で非常に安価です。
BB386に適合とは書いてありませんが、基本PF30とシェル幅が違うだけなので使えるはずと決め込んで購入!
PF30 シェル幅が68mm〜73mm
BB386 シェル幅が86.5mm
共にフレーム圧入部の直径は46mmで同じです
パッケージなどは段ボールで商品ラベルが貼られているだけの非常に簡素な物ですが、開梱すると一つ一つの商品のクオリティーは非常に良くできています。(ちょっと驚きましたwww、お値段以上の仕上がりと精密さですね)


写真のQRコードが取説になっているというので、読み込んでみましたが「〜ん、なんともお粗末な動画!おそらく梱包されてる商品とも違いますね・・・」
この工具で外せる理屈を理解したほうが良い
まずはこの工具がどんな仕組みで圧入されているBB(ボトムブラケット)を外せるのか、YOUTUBEなどにも動画が上がっているので、いろいろ観て参考にするのがいいと思います。
理屈を理解するのは面倒!という人は素直にショップに依頼するほうが良いかなと思います。
筆者は、理解して自分でやりたいタイプなので、こういった作業は向いている気がします。
交換するのはTOKEN BB386PS
BB(ボトムブラケット)はベアリングでクランクをスムースに回す役目をする大切なパーツ。
評判の良いセラミックベアリング仕様のWISHBONE(ウィッシュボーン)がよかったのですが、BB(ボトムブラケット)で約2万円は自分には高価過ぎます。
でも消耗品だし、また交換すればいいのでベアリングとしてはそこそこ有名なTOKEN BB386PSプレスフィット(圧入タイプ)をチョイス!
プレスフィット(圧入タイプ)は何度も取り外しをしていると、フレームにもあまり良いことはなさそうですが、今回は専用工具も購入したので一度は圧入・圧出をやってみようと思い、あえて圧入タイプのTOKEN BB386PSにしました。





BB386はPF30のシェル幅が違うバージョンなので、シマノのクランクを装着するには写真のように24mmの専用アダプターを装着します。
アダプターはクリアランスが本当に精密なので、少しでも斜めだと入れることも外すこともできないくらいジャストフィットですね!


FSAゴッサマークランクの外し方はコチラ
AGELISTとR-Airの交換で軽量化!リアクト4000
まずはFSAのBBの取り外し

写真がデフォルトで装着されているFSAのBB386(PF30)になります。
リアクト4000はフレームのBB挿入部分の直径がBB外径と同じ
〜ん、BBがフレーム同じ直径の外径と同じだと、購入した専用ツールの入るスペースがありません。
せめてBBの外周に1mmくらいフレームの厚みが見えているといいのですが・・・。


この専用工具はフレームのBB圧入部分がBBより1mmほど大きくなっているのが基本のようで、フレームが全く見えないと専用工具の原理が使用できないことになります。
amazonのレビューにも、同じことが書かれていましたね。
でもせっかく購入した専用工具ですから、そんなことではあきらめないのが「bicycle-info」!
フレームに何かかませれば解決するはず!?
圧入タイプなので、再利用できないと考えればBBの外側の樹脂部分をわずかに1周カットしてしまえばツールは使えます。
ですが外す前なので、フレームのカーボンの厚みもわからないので直接刃物でカットしていくというのもリスキー・・・。
ツールの一番大きなカップのようなものをフレームの外側に取り付けてBBを押し出すという理屈のツールですので、フレームの外周を少し大きくしてあげれば解決します。


このカップのようなツールが、フレームにわずかに引っ掛かれば良いので、ビニールテープを3〜4周ほど巻きました!
平なフレームの面に引っ掛けて円周に均等に力を加える仕組ですから、ビニールテープ巻きなので目視で曲がってツールがつかないように注意が必要です。
圧入されていると言っても、3〜4週巻いたビニールテープを突き破るほどではなかったです。
この辺の加減は個体差も関係してくると思うので、様子を見ながら慎重に進めましょう!
もう片側からツールを差し込む
このカップのようなツールの反対側から、圧出するためのツールを差し込むわけですが、これも間違うとベアリングだけ外れてしまいます。
黒い棒に銀色のツールを差し込むわけですが、今回は内径30mmベアリングですので、銀色のツールは大きい方を使います。
あくまでも外したいのはベアリングの入った樹脂カップのほうなので、ツールの引っかかる場所に注意してください。

付属のアダプターがベアリングの面まできてる場合は、ツールがベアリングを押してしまっていますので、これだとベアリングのみ押し出されてしまいます。
圧入されている樹脂部分を押し出したいので、付属のアダプターは下の写真の位置が正しいですね!
反対側から見て樹脂部分にツールがかかっていれば、このように少し凹んだ状態になるはずです。


ここまで来れば、あとは慎重に6角レンチを締め上げていき圧入されている樹脂カップごと押し出します。

ビニールテープ巻きなので、ゆっくりと曲がりはないか、ビニールテープが破けてフレームに到達していないか慎重に確認しながら6角レンチを締め上げていきます。
「なんか変?」とか、「少し曲がってるかも」と思う時はすぐにストップしてやり直すことで、失敗を未然に防げます!
思ったほどのトルクをかけなくても、BBカップはヌル〜と(と言ってもかなり重い感じ)で外れてきてくれます。

ちょっとわかりずらいですが、これでもう完全に片側は抜けています。
抜けたBBはツールのカップの中にある状態ですね。
写真のようにビニールテープも破けたりしてないですよね!
キズ一つつけずに綺麗にBBを外すことができました。
反対側も同じ要領で作業を進めます。

反対側のBBカップも無事に外すことが出来ました!
とりあえず外しはOK、このあとに圧入の作業に入ります。
初めて見る内装ワイヤー
無事にFSAのBBを外すことが出来ました。
思っていたより全然スムースだったのでちょっと拍子抜けwww。

初めてBBを外したのでリアクト4000のフレームの中を見るのは初めてです。
BBのように強度が必要な箇所には金属のスリーブが打ち込んであるのかと思いましたが、いきなりカーボンがお目見えしたので少々ビックリ!

内装されているケーブルも見えますね!
こういう作業って、いろいろと勉強になって楽しいです。
TOKENのプレスフィットBB386を圧入
取り外しと違って圧入の場合は左右均等に圧力をかけて入れ込んでいくだけなので、取り外しと比べれば楽でした!
フレームの圧入部分から、FSAのBBを外した後は、パーツクリーナーなどでクリーニングしておきますしょう!
TOKENのBB386にグリス塗布

TOKENのBB386はスレッドタイプ(ネジ切りタイプ)ではないので、圧入する樹脂部分にタップリとグリスアップしておきましょう。
グリスは圧入する際の摩擦抵抗を減らしてくれるのと、防水効果もあるんですね!
筆者はボトルタイプを使用していますが、チューブのほうが何かと使いやすいかも!
TOKENのBB386を圧入
圧入作業には、圧出(取り出し)で使用したカップツールは使用しません。
この作業もどのツールを使えば圧入できるか考えます。

写真の上段がTOKENのBB386、下段が圧入ツール(左から30mmベアリング用ツール、24mmベアリング用ツール)ですね。
このTOKENのBB386は30mm内径のベアリングが圧入され、それにシマノ用24mmアダプターを装着するようになっています。
24mmのツールが2個あればいいのですが、1個だけなので必然的に上の写真のような組み合わせになります。
片側にはシマノ用24mmアダプターを装着し、もう片側にはシマノ用24mmアダプターは装着せず、30mmベアリング用のツールを使用すれば良いわけです!

あとはツールに付属の長いボルトを差し込んで、反対側を固定して付属の6角レンチで締め込んでいきます。
左右均等に入っていかないかもしれませんが、大丈夫です。
そのまま締め込んでいけば両方とも写真のように必要ないグリスがはみ出てきてピッタリと圧入できます。
ちなみに、写真だとまたカップツールを使用していますが、付属の長いボルトに合うナットが付属していなかったので代用しています。(カップは必要ないので、反対側を向けています)

両サイドともフレームにピッタリと圧入されたことを確認してください。
均等に余ったグリスの輪ができれば大丈夫です。

余ったグリスを拭き上げればこんな感じ!

あとは両サイドにシマノ用24mmアダプターを装着すれば完成です!
TOKEN BB386に交換した感想
圧入とか言われると、なんか緊張しますが全く問題ないですね。
冒頭でも言いましたが、このような専用ツールを使う作業は、そのツールの仕組みを理解した上で使用することが大切だと感じます。
車種まで限定したような専用ツールなら良いのですが、ある程度汎用性がある場合、不屈の事態になった場合にどうしても応用が必要になると思うからです。
最近ロードバイクが流行りになっているので、バイク屋さんに持ち込んでもなかなか思うように受け付けてくれない場合が多いです。
数日先の日程で予約とか・・・、ましてや持ち込みとなると受け付けてくれなかったり工賃が倍額になったりします。
取扱商品もamazon等と同じ商品で比べてもかなりの価格差があるのに高い工賃と時間・・・。
だったらまず自分でやってみるがコンセプトですね!
本当に自分ではお手上げみたいな作業はプロにお願いする時もありますが、筆者の場合は基本一度自分でトライしてみます。
トライ&エラーとなることもありますが、そこがまたカスタムの面白味かなとも思います。
BB装着まで終了しましたので、次回はアルテグラクランクを装着します。